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特集2:小誌編集長 Mr.サイトウが直撃インタビュー!株式会社イーネット ITSSコンサルタント大石雄氏に聞くITスキル標準導入のポイント(第2回)
Mr.サイトウわかりました。さて、前の質問と重なる部分があると思いますがITSSは企業や社員に取ってどういった効果を及ぼすものなのでしょうか。
大石雄氏まず、社員の視点から見ると、将来の目標ができるということです。そして、(私は思うのですが)IT技術者の評価ほど難しいものはないと私は常々考えていました。たとえば、「忙しい人ほど能力がない場合が多い」ということがよくあります。これは、効率が悪いから残業をしているという場合がよくあるわけですね。
Mr.サイトウ良く見る光景ですね。
大石雄氏しかし、同じ「忙しい人」でも、有能であるがためにその人に仕事が集中するという場合もあるのです。現象だけでは判断できず、内容まで見極めないと、このどちらのケースなのかの判別が難しいですね。
Mr.サイトウなるほど。
 大石雄氏あと、プロジェクトのあとでいつも、なんと言いますか、人当たりのいい世渡り上手で実際にはプロジェクトにはほとんど関わっていないのではないかというという人もなかなか表面化しないのですね。そういうリーダーの下につくエンジニアの不満と言うのは凄く大きなものがあります。たとえば、実際に働いているのは自分たちなのにリーダーはなにもやらない、責任は現場のエンジニアに取らせるくせに、手柄は全部リーダーのものということを聞くことがありますけれども、ITSSを導入することによって、(これは実際に出てきたケースなのですが)表面的にうまく仕事をやっている方は(技術力が無いと)浮き彫りになってしまうのですね。一回目はなんとかごまかせるとしても、ITSSの運用をしていくと(経過を見ると)、そういうリーダーは技術的な変化がほとんど無いというのが分かります。そうすると、経営者の方や部長クラスの方が目をつけるようになるのですね。無駄な人員がいたのだなということが浮き彫りになるのです。

 Mr.サイトウ逆に、ITのエンジニアにとっては、「自分たちが正当に評価されたい」ということが満たされるわけですね。これは非常に良いことですね。

 大石雄氏そうですね。また、自分の上司や部長クラスの人に「人を見る目が無い」から埋もれているということが往々にしてありますが、第三者がITSSをもってアセスメントをすることで「これですっきりしました。はじめて公正に評価された気がします」と言ってくださったことがあります。これは逆に大企業の例です。そしてこうおっしゃられました。「もし、今回のアセスメントで仮に自分の評価が思ったよりも低かったとしても、これなら納得できる!」と。つまり、エンジニアが求めているのは『自分のスキルが高いか、低いか』という事以上に、『公平に測られているか』ということなのではないでしょうか。

 Mr.サイトウなるほど。いずれにしても、これはどの社員にとってもスタートラインになるポイント――土台を得たと言う方が多いと考えられますね。では、次回は経営者にとってはどうなのかということをお伺いしたいと思います。
次回につづく



■大石 雄氏プロフィール
大石 雄氏 昭和39年生。株式会社イーネット代表取締役社長。株式会社デュープロセスコンサルティング監査役。ITSSユーザー協会正会員。日本プロジェクトマネジメント協会正会員。プログラマ、SEなどの現場での豊富な経験を経て、現在ではコンサルタントおよびビジネスセミナー講師として活躍。コミュニケーション、問題発見解決力、プロジェクトマネジメント、オブジェクト指向などが研修の専門分野。リスク管理ゲーム、交渉力ゲームなど、独自開発のゲームを使ったユニークな研修も多数実施し、高評価を得ている。「誠実、真実、責任感」をモットーに、単なる理想論ではなく現場寄りで具体的なソリューションを提供している。著書に「これならできる! ITSS導入・運用ガイド Ver.2対応」(ラトルズ)がある。

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