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特集2:現場の事例で学ぶマネジメント連載 ヒューマン・マネジメントのテクニック(1)


IT教育コンサルタント 芦屋 広太(プロフィール


 あなたはヒューマン・マネジメント能力に自信をもっているだろうか? マネジメントで最も難しい“人間の問題”これにうまく対処しなくては仕事の成功はない。“人を動かすためには何が必要か”を理解し、適切に行動しなければならない。

●ヒューマン・マネジメント

 一般にプロジェクトマネージャ、リーダーなどの管理者と呼ばれる人材は、多くのヒューマン・リソース(人的資産)を使って仕事を遂行していくことが求められる。したがって、管理者には十分なヒューマン・マネジメントスキルが備わっていなければならない。しかし、管理者の役割を担っているもののうち、十分なヒューマン・マネジメントスキルを実際に備えている人間は非常に少ないというのが筆者の感想だ。スキルが低い不十分な管理者はヒューマンリソースをうまく使いこなせず、プロジェクトを失敗に導いてしまう。また、外から見れば失敗とはいえなくても、プロジェクトで多くの人材が疲弊し、メンバーの退社やメンバーのモラール(士気)を低下させれば、プロジェクトは失敗したといえるだろう。こうならないように管理者は、ヒューマン・マネジメントスキルを常に向上させていかなくてはならない。

●自分の能力不足に気づかない

 このように主張すると、多くの管理者が「自分はうまくやっている」と答えるに違いない。当たり前のことだが、「自分はヒューマン・マネジメントがうまくできない」と自覚している管理者はほとんどいないと思う。管理者になるような人材なら、ある程度のスキルも、成功経験もあるだろう。これが自信となって、「ヒューマン・マネジメントスキルも高い」と思い込んでしまうのである。

 しかし、自分で思い込むのと、現実に高いスキルを備えているかは別の話である。筆者はヒューマン・スキルを指導するIT人材コンサルタントであるが、いつもこのギャップに苦労する。つまり指導しようとしても、肝心の本人が「必要ない」と感じ、真剣に取り組まないのである。このような場合は、具体的なスキル向上の指導の前に、本人に指導の必要性を自覚させることが必要になる。本人が自覚し、指導の必要性を心から願わない限り、指導は成功しない。これが筆者の考えだ。では、これまでの話を分かりやすいように事例を使って説明したい。


 
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