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特集2:現場の事例で学ぶマネジメント連載 ヒューマン・マネジメントのテクニック(13)

IT教育コンサルタント 芦屋 広太(プロフィール

 あなたはヒューマン・マネジメント能力に自信をもっているだろうか? マネジメントで最も難しい"人間の問題"、これにうまく対処しなくては仕事の成功はない。"人を動かすためには何が必要か"を理解し、適切に行動しなければならない。
 前回は、システム開発プロジェクトにおける人的リソースの調達の考え方について概要を説明した。
 異なる複数の会社で行うシステム共同化のようなシステム統合の場合、プロジェクトに参加する人間達の立場は多様である。そこで、今回はヒューマン・マネジメントの観点でどのような考慮をしていけばよいのかを説明していくことにしたい。
 
 ●どういう立場の人間が参加するか
 まず、どんな人間達がどんな立場で参加していたのかを説明する。その前に、通常の企業内のシステム開発の場合を説明する。これと比較することで、システム統合がいかに複雑な人間関係をもっているのかを説明できると思う。
 通常、企業内のシステム開発プロジェクトでは、利用者(事務部門など業務を行う側)と開発側(システム部門など開発を行う側)が参加し、利用側と要件定義(業務要件、システム要件)を行う。その後、設計を行う。この設計はシステム開発側の作業であり、システムの仕様を固めていく。使いやすい入力画面や出力画面・リストなど、利用者が、構築したシステムを使って業務を行えるように仕様を固めていくのである。
 最近は、企業内にシステム部門をもつところは少なくなっており、存在してもシステム企画や予算管理などの管理業務しかない会社も多い。この場合、システム開発は外部の業者(ソフトウェアベンダー)などに一括発注することが多い。つまり、企業の社員である事務部門の利用者、管理的な役割の情報システム部門、実際の開発を行う外部ソフトアウェアベンダーの三者で開発を進めることが一般的と言える。
 この場合の考慮点は何か。利用者側はとにかく機能の充実や使いやすい操作性を求め金銭的なことはあまり気にしない。金銭的なことを気にするのは、システム部門や経理部門である。これらの部門は、利用者側に予算を見せ、この範囲で機能を絞ることを依頼する。つまり、アクセルとしての利用部門とブレーキとしてのシステム部門ということになり、両者の関係は微妙なものとなる。
 また、ソフトウェアベンダーは、開発金額や納期が決まる(契約される)と、この範囲で作業をしなくてはならないので機能追加などの予算と工期を変化させることに非常にナーバスになる。
 
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