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特集2:あなたが変える!”仕事”の意識を変革する連載 会社を動かすコンサルタント思考術(7)
経営コンサルタント 小泉 雅史(プロフィール
 第七回:成功の秘訣は「まずキャッチコピーを書くこと」。
■前書き
 コンサルタントはよく「企業の変革者」と言われます。迅速に経営上の問題を洗い出し、深く分析し、トップにプレゼンする――。なぜ彼らがさまざまな問題に果敢に取り組み、短期間でクライアントを納得させる解決策を提示できるのか。それは、「視点」と「思考の流れ」にあります。本連載「会社を動かすコンサルタントの思考術」は、仕事上のさまざまな問題をコンサルタントはどのように捉え・考えていくのか、その思考術を解説して、読者が「会社を動かす変革者」になるためのスキルを効率的に身に付けられるようにしていきます。

■業務上の問題例
 マーケティング部門に異動してきた新任Y課長が担当を任されている戦略ブランド「Z」。自ら主導で企画した次期新製品のコンセプト案でしたが前回の会議では惜しくも「再検討」の評価を下されてしまいました。2週間後の次回会議に向けて必死に再考した結果、ようやく「コンセプト修正案」が完成。Y課長は早速キーパーソンであるS部長に事前に資料を見てもらおうとファイルを添付したメールを打ちました。その後なぜか返信はありませんでしたが、既に資料は送付しましたので特に気にしませんでした。ところが前日の夕方、S部長から一通のメールが送られてきました。「明日の会議で発表するZブランド次期新製品コンセプト修正案を至急メールしてください!」Y課長は驚きました。「そんなの既に大分前に送ってるよ。」実際、送信メールの過去履歴を見ると確かに3日ほど前に送っています。S部長に内線で問い合わせてみると・・・「そんなメール見ていないよ!一日100通ぐらいメールが来るんだから件名を目立つように書いてくれないと気が付かないことも多いんだよ。再送してくれる?」結局、Y課長が前倒しで必死に仕上げた「努力」は上司に伝わっていなかったのです。Y課長はがっくりしてしまいました。

■問題を捉えるコンサルタントの視点
 インターネットの普及によって、今の日本には情報があふれています。コンビニエンスストアに行けば、飲料の棚に数え切れないくらいの種類の飲み物が並んでいますし、家電量販店の店頭には販売員が説明に困るほどの商品があふれています。この「モノあまり時代」が情報の氾濫をさらに助長しているのです。インターネットを代表とする「ネット社会」では新商品の情報がすぐに伝わり、あっと言う間に類似商品が現れます。このような時代においては、商品本来の「機能」の違いで差別化することが本当に難しくなりました。顧客の多くは、商品の「機能」では判断できないため、むしろ商品の「印象」で購入を決めていることが多いのです。「価格」は安いにこしたことはないですが、単なる「安い」では売れないところを見ると、最重要要因ではありません。社内の仕事も同様です。パワーポイントなどのプレゼンツールを使えば誰でも「立派に見える」資料が簡単に作れてしまいます。過去の資料を電子ファイルで流用すれば、加工も簡単です。作成した資料もメールで送れば簡単に上司に届けることができます。結果、上司のもとには処理できないほどの情報が集まってくるのです。そこで、益々「何を作るか」よりも「どう伝えるか」の方が重要になってきます。どんなに良い仕事をしても、その価値が伝わらなければ、結局上司からは評価されないものです。つまり、成功の秘訣は「伝える」ことに着目する「視点」がとても大切なのです。

 会社が作り出す「商品」、個人が作り出す「仕事」をマーケティング思考で捉えて説明してみたいと思います。従来のマーケティングでは4P、つまり、Product(商品)、Price(価格)、Place(販売チャネル)、Promotion(宣伝)において、 Product→Price→Place→Promotionの優先順位で思考することが一般的でした。しかしながら、現在はPromotion→Place→Price→Productと「逆発想」で思考していくことが成功の秘訣です。



 
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