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特集1:企業内教育の現状と課題・調査報告
2)教育実施の「継続テーマ」と「新規テーマ」

○階層別に異変有り
 長期継続実施テーマは「階層別」「職能別」「部下育成」「語学」の4分野。これらは、ほぼ10年を越え長く継続実施されている。反面、他の教育テーマは継続されてはいるものの4年を下回る比較的新しいものが、ほとんどである。

 新規テーマと継続テーマを比べる、新規で実施される「階層別教育」が大幅に減少している点が特徴として現れた。また、新規実施と継続実施に差が見られないテーマは「IT関連」「営業・マーケティング」「財務関連」「リーダーシップ」の4テーマである。新規テーマとしてのみ回答されたのは、「コミュニケーション」「研修以外の施策」の2つだった。特に「研修以外の施策」については10テーマ挙げられており、次のような施策が回答されていた。

 「オフサイトミーティング」「社長及び経営幹部とのディスカッション」「社内資格制度の見直し」「選抜基準や研修の在り方の検討」「人材ローテーションの検討」など。

グラフ:実施結果の報告
グラフ:実施テーマの推移(複数回答)
■教育実施結果の報告活動
 
1) 実施報告の状況

○積極的な実施報告の兆候見えず

 「全従業員」には半数の51%が実施結果の報告なしと回答しているが、それ以外の相手先(「HRD部門」「研修参加者」「ライン管理者」「経営幹部」)については報告頻度の違いはあるものの、何らかの報告を行なっていると回答。

 ただ、今回の調査結果からは、幹部や現場管理職の支援やコミットメントを獲得するような積極的なアプローチがなされているとはいい難い。「ライン管理職へ必ず報告している」は40%、「経営幹部へ必ず報告している」は30%しか実施されていない。また、研修参加者への実施結果報告も「必ず報告」が35%、「報告しない」22%という回答割合から推測すると積極的とはいい難い。しかしその反面、回答者の79%がHRD部門内には、「必ず実施」と興味深い回答をしている。

 これら回答結果を総合的に推測すると、大半の組織ではラインやトップを巻き込むための積極的な報告活動は行われておらず、HRD部門内の業務連絡の域を越えていない状況といえそうだ。
グラフ:実施テーマの推移
グラフ:実施結果の報告

■HRD部門の社内的な位置づけとHRDスタッフの認識

1) HRD部門の位置づけ

○社内での位置づけはコストセンター
 HRD部門の組織貢献手段として、部門自体のプロフィットセンター化の動きがグローバルに進んでいる。この世界的な潮流が日本のHRD部門に何処まで浸透しているか
を探る狙いとして、社内での位置づけを質問した。現状では、HRD部門の社内的位置づけは83%がコストセンターだと回答している。今回の調査では、HRD部門のプロフィットセンター化の進展は、まだ多くないという結果が表れた。

2)HRDスタッフが認識する課題・阻害要因

○HRD部門は悪循環サイクルをさまよう
 HRDスタッフが認識する課題や阻害要因は「関係者の人材育成に関する否定的な考え方」「プログラム開発に関する問題」「制度間の関連性に対する問題」「人材育成風土の問題」「HRD部門の問題」と5つに整理できた。
記述の出現率を軸に解釈をすすめると「幹部や職場上司、参加者自身の考え方が後ろ向きであり、また諸制度が教育実施をサポートする仕組みになっておらず。それらが相互作用し、望ましい人材育成風土を醸成できない状況。そのような事も災いし、スタッフも増員されず、予算も減少している」という悪循環サイクルに陥っている状況が想像できる。

グラフ:課題・阻害要因
 
3)HRDスタッフの関心事項

○HRDスタッフとしての現在の関心事項は「HRDスタッフに必要な技術」「制度構築」「教育(研修)テーマ」に3分
 HRDスタッフの関心事項は「HRDスタッフに必要な技術」「教育(研修)手段」「教育(研修)テーマ」「経営に影響を与えるトピックテーマ」「制度構築」「他社事例」「風土改革」の7分野に整理することができた。意見が集中した分野は「HRDスタッフに必要な技術」「制度構築」「教育(研修)テーマ」の3分野であった。
分類 意味 具体的意見例 回答数
HRDスタッフに必要な技術 HRDスタッフとして習得しておくべき技術 教育効果測定、教育ニーズ分析技術、教育手段のブレンディング知識、人材アセスメント評価技術 など 15
教育(研修)手段 教育(研修)手段 E‐Learning、研修技法、OJTの効果的な方法など 9
教育(研修)テーマ 教育(研修)テーマ キャリアカウンセリング、コーチング、若手社員教育 など 14
経営に影響を与えるトピックテーマ 経営上のトピックテーマ MOT・ITSS、雇用延長、裁量労働制度、サクセッションプランニング など 7
制度構築 新制度の構築 キャリアの自立的開発制度、 コンピテンシー評価制度、 人事諸制度と能力開発とのリンク など 15
他社事例 他社動向 他社の人材育成情報 3
風土改革 風土改革 学習する組織づくり、企業風土改革 など 4
 
以後、後編につづく
 
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