2005年２月９日、「ソリューション営業力強化セミナー」が東京・六本木の富士ゼロックス総合教育研究所にて開催されました。

　「ITスキル標準」（ITSS）は、国内のIT産業に従事する人材のスキルを定義する枠組みとして定着しつつあり、SEなど技術職では広く認知されています。しかし、ITSSが“営業職のセールススキル育成”にも、画期的な効果をもたらすことはご存知でしょうか？
　 今回は“ITSSでどのようにセールス育成が変わるのか”に焦点を当てた、本セミナーの模様をお届けします。

富士ゼロックス総合教育研究所 坂口氏

　第１部は、富士ゼロックス総合教育研究所 プリンシパルコンサルタントである坂口陽一氏による、「ITソリューション営業の育成がどう変わるか」をテーマとした、ITSSを活用した営業変革プロセスについての講演からスタートしました。 ソリューション営業プロセスの解説では、「プロセスの可視化」「営業の現状把握ギャップ」「マネージャーの役割」「ITSSの体系図を利用した営業教育体系の構築と実践」といったキーワードを交えた、わかりやすい説明がありました。ITSSにはソリューション営業の実践が体系として含まれているため、自社に足りないスキルを効率よく見極められ、限られた時間の中で成果を上げることができる、というメリットを強調し、ITSSを利用した自社独自の体系を作るための、実践的な講演となりました。

富士ゼロックス総合教育研究所 西田氏

　続いて、富士ゼロックス総合教育研究所 ビジネスプロデュース部の西田亮氏による、ITSS対応教育プログラムの紹介がありました。
　 今回のテーマに沿って、主にITセールス強化コースが紹介され、セールスの基礎コースからプレゼンテーション、提案書作成、さらには案件分析と営業戦略コースといった高レベルなものまで、多彩なコース内容の説明がありました。

ネクストエデュケーションシンク　斉藤

　第２部は、ネクストエデュケーションシンク代表 斉藤実による、「ITソリューション営業力強化のためのITSS診断ツールの有効活用方法」の説明でした。ITSSの現状と、その中でのセールスの位置づけを解説し、セールスへのITSS導入方法のひとつとして、同社のITSS診断ツールを紹介しました。客観テスト型スキルチェックの「ITSSレベルチェッカー」と達成度指標を測る「ITSSレベルパネラー」、さらにそれらを総合的に管理・マネジメントする「NET-SCMS」（NETスキルチェック マネジメントシステム）などを組み合わせた「ITSSレベルチェッカーソリューション」の事例紹介が場内をひきつけました。特に大手通信企業における人材育成計画の策定過程の中で、いかに同社のソリューションが活用されたかという事例紹介では、聴講者から活発に質問があり、ITSSに基づく人材育成への高い関心を伺わせました。