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特集1:心理カウンセラー岡本英二氏に聞く 企業が従業員の心のケアをトータルに支援する『EAP』プログラムとは
ビジネスカウンセリング協会(BCA)会長、そったく塾代表
岡本 英二(プロフィール
 企業が従業員の心のケアを支援すれば、結果的に総合的な生産性が上がり、売り上げや利益率の向上が現実化します。eラーニングマガジン編集部(以下、編集部)は、EAP(Employee Assistance Program:従業員支援プログラム)を実践されている心理カウンセラー岡本英二氏へのインタビューを行いました。
 
編集部 本日は、ご多忙の中ありがとうございます。早速ですが、まず、岡本様の心理カウンセラーとしてのご経歴についてお伺いしたいと思います。

岡本英二氏 私は、過去の仕事の中で、アメリカの研修プログラムなど、主に海外の教育の販売をしていた時期がありました。しかし、「どうも違うな」「しっくりこないな」と感じていたのです。当たり前のことですが、そもそもアメリカ人と日本人の考え方は違います。アメリカ人はどちらかというと、プラスというかポジティブで積極的な感じで、日本人はなぜかマイナスでネガティブで消極的な傾向が見られるような気がしていました。年金のことを見てもわかるように、アメリカ人は、大学を卒業したらすぐ老後の生活を考えて人生設計やキャリアパスを真剣に考えるような方々がほとんどです。言い換えると、日常的に将来のことを考えて、実行に移すのがアメリカ人なのだと思います。逆に日本人は、アメリカ人のように将来のことを自分だけの責任で考えている方は少ないように見受けられます。また、「空白の10年」のように景気が非常に悪く、いままでにない閉塞感を長く感じた時期がありました。経済を中心に社会の閉塞感が長く続いたせいか、その傾向に拍車がかかったような気がしています。

編集部 そうですね。日本人は恥や世間体を気にしたり、「遠慮が美徳」などという価値観があったりしますから、どちらかというと消極的というか、マイナスな印象がしますね。

岡本英二氏 そうなんです。多くの企業が、"舶来もの"の研修やプログラムに多大な費用をかけて実施していますが、一時的な効果は出るものの継続性が弱いのです。いってしまうと、日本の風土というか、文化にしっくりこないので効果が継続しないのだと思います。そこで、まず、消極的でマイナスな部分を、ニュートラルというか、ゼロに戻そうと思いました。そして、それを行うにはカウンセリングが非常に有効であることをある講義を受けたときに知ったのです。その後、その講義をすべて受講し、心理カウンセラーの資格を得て、「そったく塾」というものを設立いたしました。カウンセラーの手法を用いて、日本人のこころを、マイナスからゼロ、そしてプラスに持っていくことをしたうえで、初めて教育をはじめようと思ったのです。

編集部 心理カウンセラーとして既に5年も活躍されてきたと伺っていますが、心に残っている特長的な事例をお教えください。

岡本英二氏 4年ぐらい前、つまり心理カウンセラーを始めた頃なのですが、小学校低学年の子供たちが多く集まるフリースクールにカウンセリングにいきました。そこに集まる子供たちは、お母さんが連れ添ってこないと、外出ができないような状態でした。そこで私は、「箱庭療法」という、砂の上に人形や木などを置く療法を行ったところ、子供たちが目をきらきらと輝かして遊びはじめました。帰りがけに、私が「また一緒に遊ぼうね」といったら、「うん!」といってくれました。その目を見て、カウンセラーはやめられないと思いました。心理カウンセラーになってよかったと思った瞬間でした。


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