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特集3:現場の事例で学ぶマネジメント連載 ヒューマン・マネジメントのテクニック(26)

IT教育コンサルタント 芦屋 広太(プロフィール

 あなたはヒューマン・マネジメント能力に自信をもっているだろうか? マネジメントで最も難しい"人間の問題"、これにうまく対処しなくては仕事の成功はない。"人を動かすためには何が必要か"を理解し、適切に行動しなければならない。
 前回号では、「プロジェクトマネジメントの考え方」の(5)の「問題は自ら判断し、処置する」に関し、「プロジェクトマネージャ(PM)の関与とはどういうことか」を説明した。
 
[プロジェクトマネジメントの考え方]
(1) できる方法を考える。
(2) できる人間を探す。
(3) その人間に方針を徹底し、動機付けを行う。
(4) 問題の兆候ができるだけ速くマネージャに届くようにする。
(5) 問題は自ら判断し、処置する。
(6) 再発しないように見直す。
 
 そのポイントは、「メンバーを放置し、問題が起きた場合に叱責する」のではなく、「常に一緒に考え、方向性を指示し、問題が起こったときは一緒に解決する」ということである。

 このためには常に「プロジェクトに何が起こっているか」を把握しておく必要である。そこで今回はメンバーから「どのように情報を収集するのか」を考えてみよう。プロジェクトマネジメントにおけるメンバーからの情報収集は、この連載でもたびたび説明しているが、どのフェーズでも必要な重要事項である。しっかり身に付けてほしい。

 ● 基本は「やはりうまい質問」

 メンバーから情報を収集しながら深くプロジェクトに関与するためには、質問の方法が重要になる。これがうまい人と下手な人で、プロジェクトマネジメントのうまさに雲泥の差がでてしまう。これをよく理解してほしい。

 「たかが質問」と笑ってはいけない。よい質問は問題の本質、課題解決の方向性を明らかにすることができるが、駄目な質問は何も先に進めることができない。例えば、以下の会話を見てほしい。

PM: 設計の進捗はどうなっている?
メンバー: はい、総じて順調です。
PM: 問題はないのか?
メンバー: 特に大丈夫です。
PM: 本当に大丈夫なのだな?
メンバー: はい、問題ありません。

 これは駄目な会話である。なぜ駄目なのかわかるだろうか? 少し考えてほしい。

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