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特集4:現場の事例で学ぶマネジメント連載 ヒューマン・マネジメントのテクニック(29)

IT教育コンサルタント 芦屋 広太(プロフィール

 あなたはヒューマン・マネジメント能力に自信をもっているだろうか? マネジメントで最も難しい"人間の問題"、これにうまく対処しなくては仕事の成功はない。"人を動かすためには何が必要か"を理解し、適切に行動しなければならない。
 前回は「プロジェクトマネジメントの考え方」の(5)の「問題は自ら判断し、処置する」に関する話として、「問題が発生または問題の兆候が現れたときの情報収集では、メンバーに対する考慮が必要になる。そして、情報は報酬を出さないと集まらない」という話をした。
 
[プロジェクトマネジメントの考え方]
(1) できる方法を考える。
(2) できる人間を探す。
(3) その人間に方針を徹底し、動機付けを行う。
(4) 問題の兆候ができるだけ速くマネージャに届くようにする。
(5) 問題は自ら判断し、処置する。
(6) 再発しないように見直す。

 報酬とは金銭的なことではなく、「評価する」、「褒める」、「感謝する」ということである。PMがプロジェクト上の悪い情報を早く入手できれば、それだけ問題を早期に発見、解決することができる。

 そして、情報がうまく上がってくる仕組みを作るために絶対やってはいけないことは「問題が起きたときに叱責してしまう」ということである。

 問題が起こったときに叱責をすれば、メンバーか必ず萎縮し、以後悪い情報を上げなくなる。そうなったら、PMは羅針盤が壊れた船で暗い海を航海するようなものだ。待っているのは、プロジェクトがじき「暗礁」に乗り上げてしまうということだけであろう。

 ● 常に一緒に考える

 PMの関与の次のポイントは、「PMはメンバーと常に一緒に考える」ということだ。

PMの関与のポイント
メンバーを放置しない。
問題が起きた場合に叱責しない。
常に一緒に考える。
方向性を指示する。
問題が起こったときは一緒に解決する。

 一般に、メンバーに問題解決を丸投げするPMが存在する。問題が発生したことの報告を受けると"解決"を指示する。そして、"解決策"を報告させるのである。非常に簡単な問題の場合はそれでもかまわない。メンバー教育の観点から、彼・彼女らの自立を促すために「問題解決」を強いることも当然必要である。でも、基本的にPMは問題を解決するために、常にメンバーと一緒に考えることが必要である。

 一緒に考えることのメリットはたくさんある。

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