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特集4:現場の事例で学ぶマネジメント連載 ヒューマン・マネジメントのテクニック(30)

IT教育コンサルタント 芦屋 広太(プロフィール

 あなたはヒューマン・マネジメント能力に自信をもっているだろうか? マネジメントで最も難しい"人間の問題"、これにうまく対処しなくては仕事の成功はない。"人を動かすためには何が必要か"を理解し、適切に行動しなければならない。
 前回は「プロジェクトマネジメントの考え方」の(5)の「問題は自ら判断し、処置する」の話として、メンバーを追い込まないで、悪い情報でもうまく集まるような工夫について具体的な会話例を説明した。
 
[プロジェクトマネジメントの考え方]
(1) できる方法を考える。
(2) できる人間を探す。
(3) その人間に方針を徹底し、動機付けを行う。
(4) 問題の兆候ができるだけ速くマネージャに届くようにする。
(5) 問題は自ら判断し、処置する。
(6) 再発しないように見直す。

 そこで、今回からはPM関与のポイントの3つ目――「常に一緒に考える」を説明していくことにしたい。

PMの関与のポイント
メンバーを放置しない。
問題が起きた場合に叱責しない。
常に一緒に考える。
方向性を指示する。
問題が起こったときは一緒に解決する。

 ● プロジェクトの非定型性

 一般に、非定型業務の固まりであるシステム開発プロジェクトでは絶えず問題が起こり、常に状況の把握、改善策の検討、実施、評価の「問題改善プロセス」が行われている。

 本来、定型業務というのは管理がしやすい。なぜなら

「過去の延長線に今と未来がある」

からだ。

 昨日までうまくいっていたことは、今日もうまくいく可能性が高い。そして、何も変更要素がなければ未来もうまく可能性が高いのである。ここでは、管理(マネジメント)は複雑ではない。考えることはあまりないのである。

 一方、非定型業務のケースは異なる。昨日起こったことが、今日も起こるとは限らない。当然、過去に起こったことが今日起こることもある。でも、毎日新しい、今まで対応したことがないことが起るのが非定型業務の特徴である。

 システム開発プロジェクトは、非定型業務である。毎回毎回同じものを同じやり方で進めていくわけではないからだ。

 当然、プロジェクトは「できるだけ定型化」した方が、開発効率面でも、管理面でもよいに決まっているのだが、なかなかそうはいかない。

 非定型業務の連続……。それがシステム開発プロジェクトの宿命だ。

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