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特集4:現場の事例で学ぶマネジメント連載 ヒューマン・マネジメントのテクニック(32)

IT教育コンサルタント 芦屋 広太(プロフィール

 あなたはヒューマン・マネジメント能力に自信をもっているだろうか? マネジメントで最も難しい"人間の問題"、これにうまく対処しなくては仕事の成功はない。"人を動かすためには何が必要か"を理解し、適切に行動しなければならない。
 前回号では「プロジェクトマネジメントの考え方」の(5)の「問題は自ら判断し、処置する」に関する話で、PMの関与すべきこととして「方向性を指示する」ことの意味を説明した。
 
[プロジェクトマネジメントの考え方]
(1) できる方法を考える。
(2) できる人間を探す。
(3) その人間に方針を徹底し、動機付けを行う。
(4) 問題の兆候ができるだけ速くマネージャに届くようにする。
(5) 問題は自ら判断し、処置する。
(6) 再発しないように見直す。

 リーダーは「方向性を指示する」ことが必要である。多くの人間が「問題」に直面したとき、どういう行動をするかを考えてみてほしい。経験の有無や持って生まれた性格などで、判断の結果は異なるし、そもそも判断しない人間もいるかも知れない。

 問題が起こったときは誰かが解決の方向性について「判断」を行い、皆を一つの方向に導くことが必要である。これがないチームは、つまり、リーダーが方向性を指示しないチームは、崩壊しやすくなることを理解しなくてはならない。

 問題が起こったとき、情報収集や、解決に向けた検討はメンバーにさせたらよい。でも、最終判断はリーダーがしなくてはならない。それが、プロジェクトにおけるPMの責任である。「よきにはからえ」的なPMは仕事を放棄しているといえよう。これはPMとしてまったく意味がないどころか、悪行の類である。

 ●問題が起こったときは、一緒に解決する。

 では、次のPMの関与のポイントの話題に移ろう。今回は、「問題が起こったときは一緒に解決する」ということだ。

PMの関与のポイント
メンバーを放置しない。
問題が起きた場合に叱責しない。
常に一緒に考える。
方向性を指示する。
問題が起こったときは一緒に解決する。

 筆者はPMの価値、力量の見せ所は2つあると考えている。

 1つは、問題が発生しないような準備、つまり、プロジェクトリスクコントロールができることである。通常、優秀なPMは問題がおきないように行動する。一見、問題がない、平穏に見えるプロジェクトは、よく見るとPMが優秀で、問題が起きないようにコントロールしていることが多い。こういうことができるPMは安心できる優秀人材だ。

 もう1つは、問題が発生してしまった際に、すばやく問題解決できることである。メンバーまかせにせず、PMみずから陣頭指揮をとって、情報収集を行い、「なぜ、問題が発生したか」という仮説をたて、検証をしていく。これをすばやく、メンバーと一緒に行うことができるPMは優秀であるといえる。

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