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特集1:コンサルタント清水千博のスキル標準活用の成熟度モデルへ ITSS/UISS/ETSS/新情報試験制度を斬る! 第2回
(2) キャリアレベル4の評価方法における情報処理技術者試験の位置づけ
 レベル4の評価方法に試験を活用する場合、ITSS職種と試験区分との対応が必要になります。「プロジェクトマネジメント」は「プロジェクトマネージャ試験」に対応するのは明確です。しかし、「ソフトウェアデベロップメント」は「データベーススペシャリスト試験」でしょうか、「ネットワークスペシャリスト試験」でしょうか。そのような疑問に答える形で、次の一覧表が提供されました。



 この一覧表により、ITSS職種と試験区分の対応が一応明確になりました。自分の職種が一覧表に載っているエンジニアにとっては進歩といえると思います。それなりに親切なものではないでしょうか。
 しかし、この表に載っていないエデュケーションや、ITスペシャリスト(プラットフォーム、アプリケーション共通基盤)、ソフトウェアデベロップメント(基本ソフト、ミドルソフト)のエンジニアはどうすればよいのでしょうか。今後の課題のようです。
 概要編には以下の記述がされています。
  「試験区分の欄が空白の職種、専門分野には、当面対応する
  情報処理技術者試験が設定されていない。」
これも単なる参照ですから、すべての職種が試験に対応するまでにはいたっていないようです。

 レベル4のレベル判定に変更は何もありません。ITSS V3(3月発表)と全く同じです。 概要編の記述です。

 「高度試験(ITストラテジスト試験など)はそれぞれの職種に要求されるレベル4の「知識」と高度な「技能」を測るものであるから、試験の合格によってITスキル標準で最低限必要とするスキルの熟達度合いをほぼ満足していると見做すことができる。
 ただし、レベル4では実ビジネスの世界で求められる総合的な能力発揮と責務遂行の実績、および技術の発展や後進の育成等のプロフェッショナルとしての実績が要求されるため、「達成度指標」による評価が不可欠である。従って、レベル4に関しては、高度試験の結果と「達成度指標」で測定する業績の双方から評価する必要がある。」
 (ITスキル標準V3 2008 概要編より)

(3) レベル1とレベル2の研修ロードマップの改訂
     (職種の定義を一本化したことに対応)
 今回の改訂では、このロードマップが変更になりました。
 すでにV3が3月に発表された時点で明らかでしたが、事務作業が間に合わなかったのでしょう。半年遅れで、レベル1、レベル2のロードマップが改訂に至ったのです。内容はいたってシンプルです。

 ロードマップはシンプルになりましたが、代わりに標準カリキュラム(シラバス)が発表されています(レベル1は6/26付。レベル2は8/29付)。2つの標準カリキュラムは研修ロードマップよりはるかに実用的な内容で、具体的なカリキュラムが組めるようになっています。
 詳細は以下のURLのWebページの「付属書のダウンロード」から入手できます。
URL:http://www.ipa.go.jp/jinzai/itss/download.html#fuzokusho
ITスキル標準モデルカリキュラム(シラバス)
レベル2を目指して:
レベル1を目指して:

(4) スキルディクショナリ(試験との対応表)の追加明確化
 これも「共通キャリア・スキルフレームワーク」との整合性の一環の一部かもしれませんが、スキルディクショナリの一部として追加されました。



 ここまでリストできると、情報処理技術者試験をITSSレベル判定に活用しようとしている組織にとってはやりやすいものになったと思います。また、受験によりITSSのレベルを向上したいと思っているエンジニア個人にとっても有益ではないでしょうか。

 以上簡単ですが、「ITスキル標準V3 2008」の速報として解説いたしました。
少しでも読者の皆様のお役に立つことを願っています。

 尚、2008年3月に公表された、ITスキル標準V3の概要についてお知りになりたい方は、下記URLの弊社Webページをご覧ください。
【ITスキル標準V3 発表】(Part1)
URL:http://www.kbmanagement.biz/sub360.html


■清水千博 氏プロフィール
清水千博氏 1974 年外資系コンピューターメーカー入社。長年マイコン開発システム(現:組込みシステム)の営業マネージャ、マーケティングマネージャ、SE マネージャを歴任。その後SE 教育マネージャ(日本およびアジア)となり活躍。SE 認定制度および教育プログラムの確立と実施を行い、 SE 認定制度をアジア諸国(7 カ国)に展開した。 ITSS 、 UISS のみならず、 ETSS のノウハウまで持つ数少ないコンサルタント。

2005 年 10 月 ( 有 )KB マネジメント設立
URL : http://www.kbmanagement.biz/
e-mail :  shimizu@kbmanagement.biz

ITSS ユーザー協会正会員( 2004 年)
ITSS ユーザー協会認定コンサルタント( 2006 年 11 月)
ほか、現在 ITSS ユーザー協会教育企画委員会委員、 ITSS ユーザー協会スキルコンテンツ作成委員会委員、 ITSS ユーザー協会スキル標準委員会委員、 ITSS ユーザー協会 ETSS 実証研究ワーキンググループメンバーとしても活躍中。

【出版物】
「ソフトウェア・メトリクス:生産性、品質の計測方法からその全社的展開まで」(日経 BP 社)
原著:『 SOFTWARE METRICS: ESTABLISHING A COMPANY-WIDE PROGRAM 』 By Robert B. Grady, Deborah L. Caswell

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