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eラーニングマガジン編集部
elmag2@nextet.net
坂本達雄氏
:
そのときは、まだβバージョンだったのですが、よく読んでいくと、それほどぶれていない。知識・スキル、実務経験・達成度をみるということでしたので、これをベースにするのはよいだろうと思いまして。ただし、ここで誤解しないでいただきたいのは、私はレベル認定をするためにITSSを導入しようと考えたわけではなく、人材育成の1つのモデルとして選択したということです。目的はあくまでもIT人財のプロフェッショナルを育成することにありました。また、会社それぞれに独自の事業や業務というものもあります。そして、両者のレベルは必ずしも一致しないのです。ただ、会社独自の事業や業務を外したときに、ITSSを共通枠組みと捉えたときの個人のIT業界における「エンプロイヤビリティ」が見えてくるようにしています。
編集部
:
その考え方を図にしたのが【図3】と【図4】ですね。
坂本達雄氏
:
はい。【図3】は、キャリア形成支援システムの考え方を示したものです。
【図4】は、いわゆる「P-D-C-Aサイクル」を基に人材育成のサイクルを図式化したものです。また、管理システムの考えを図式化したものが【図5】です。やはり、従業員と上司のコミュニケーションが重要ですから、管理システムも備えています。ただし、基本的には、個人が事業内容と上司とのコミュニケーションを基に「P-D-C-Aサイクル」に従ってキャリアを形成することに重きを置いているといっていいでしょう。特に直属の上司とのコミュニケーションは重要だと考えています。直属の上司がきちんと事業方針に沿った指針を出し、個人が自立的にキャリアを積むことが自動的に回転していくことが大事ですね。ですので、面談の場をとても重要視しています。これが、キャリア形成支援システム「e-人財」の骨子です。
編集部
:
素晴らしいですね。ところでこれは、ASPサービスなのでしょうか。
坂本達雄氏
:
「e-人財」は、社内LANにサーバーを立てるかたちでのサービスになります。ですから個人情報が社外の会社に漏れる心配はかなり低いと考えていただいてよいと思います。導入の仕方は【図6】をご参照ください。Linuxを使用したWebシステムでブラウザから閲覧、操作が可能です。
編集部
:
ITSSを中核として、会社によって異なる不足・補充部分は別途追加するかたちになるのですね。
坂本達雄氏
:
そうです。各種ベンダ様や販売店様にぜひご利用いただきたいですね。特に、上司の役割、部下の役割、そして双方のコミュニケーションと情報の共有を大事にされている企業にはぴったりだと思います。そして、ここから会社組織の活性化が始まると考えています。では、実際の画面をご覧ください。
編集部
:
【図7】の画面では、どのようなことをするのですか。
坂本達雄氏
:
このページでは、「年間能力開発目標」を設定します。<上期目標><下期目標><1年度目標>などを入力することができます。また、【図8】は「目標レベル設定」ページで、ITSSのスキル熟達度や達成度指標を前年度と比較しながら設定することなどができます。
編集部
:
「e-人財」では、「スキルテスト受験結果」「資格取得状況」「研修受講状況」も閲覧できるそうですね。
坂本達雄氏
:
はい。導入の仕方にもよりますが、フルバージョンでは、「スキルテスト受験結果」「資格取得状況」「研修受講状況」を確認することができます。特に、研修に関しては、申し込みから承認までの処理が可能です。【図9】は自分の弱みを補強する研修の一覧です。このように、自分の弱みを補強する研修や資格を検索して閲覧し、選択して勉強することができます。
編集部
:
【図10】はITSSの研修ロードマップですね。
坂本達雄氏
:
そうです。これらの囲みを「コース群」というのですが、該当の「コース群」をクリックすると、そのロードマップに包含される研修が表示されます。ITSS研修ロードマップに沿ってキャリアアップも可能となっています。
編集部
:
【図11】は、管理者の方が見られる画面でしょうか。
坂本達雄氏
:
基本的にはそうですが、個人の方が自分の成績を確認することもできます。さて、最後に、キャリア形成支援システム「e-人財」の処理の流れを【図12】に示しましたのでご覧ください。まず、職種設定から入り、目標を設定して、仕事を通してスキルを身に付けていくのと同時に、資格の取得や研修を受講するなどして、最後にスキル分析を行い、目標に達成できたかどうか確認します。
編集部
:
まさに、総合的にキャリアの形成を支援するシステムとなっていますね。「e-人財」を導入した企業の発展が目に浮かぶようです。本日は長時間にわたりありがとうございます。
坂本達雄氏
:
ありがとうございました。
■坂本 達雄氏プロフィール
昭和23年生。株式会社中国サンネット 常務取締役 管理本部統括兼事業開発本部長。
広島工業高校卒業後、(株)中国計算センター(中国サンネットの旧社名)に入社。 以来、プログラマ、SE、ソフトウェア営業、管理者としての豊富な経験と共に「組織」・「マネジメント」・「人材育成」・「評価」の在り方にも傾倒。 現在、社内の人材育成・活性化等諸課題への取り組みと新規事業開発・コンサルティング事業を担当。
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