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特集4:現場の事例で学ぶマネジメント連載 ヒューマン・マネジメントのテクニック(7)

IT教育コンサルタント 芦屋 広太(プロフィール

 あなたはヒューマン・マネジメント能力に自信をもっているだろうか? マネジメントで最も難しい"人間の問題"、これにうまく対処しなくては仕事の成功はない。"人を動かすためには何が必要か"を理解し、適切に行動しなければならない。

 前回まで、ヒューマン・マネジメントの基礎となる事項を説明した。指揮命令系統の違い、動機レベル及びミッション認識の違いによる"マネジメントメソッドマトリックス(TM)"にしたがった、マネージャーに必要な行動についてお分かりいただけたと思う。
 今回からは、より詳細なフェーズに入っていくので、よく理解していただきたい。

 
●3つのコントロール


 "マネジメントメソッドマトリックス(TM)"の4つのエリアの説明には、頻繁に"ミッション""動機付け(モチベーション)""行動のインセンティブ"という言葉が登場していたと思う。実は、ヒューマンマネジメントの基本となる要素は多くない。

(1)ミッションを正しく与えること。→ミッションコントロール
(2)モチベーションを維持させること。→モチベーション・コントロール
(3)行動のインセンティブを与えること。→インセンティブ・コントロール

 この3つが基本であるのだが、多くのマネージャーがこの3つの要素を適切に理解していないし、実施できていない。これが現実である。
 筆者は多くのマネージャーと仕事をともにしてきたが、彼・彼女らは、ミッションやモチベーションを表面的にしか理解できていない。この結果、「自分は、正しいヒューマン・マネジメントができているが、部下の力が足りない、メンバーがやる気を出さない」というニュアンスで言うようになる。本当に問題があるのはマネージャーのほうなのだが、部下やメンバーに非があるようにふるまう。
 上司と部下では、どうしても部下は立場が弱い。このため、「部下が駄目」という結論になり、部下はますますモチベーションを下げることになる。これでは非常に非効率な組織になってしまう。
 必要なのは、メンバーの業務遂行力を最大限に引き出し、同様に組織の遂行力・問題解決力を最大限にすること、そして絶えず成長を続けることである。マネージャーは現状維持の"管理"だけやっていればよいのではない。リーダーシップを発揮して、メンバーと組織力の拡大を考えるべきである。
 「部下が悪い、組織が悪い、メンバーがやる気がない」というのは許されない。目標を設定したら、ヒューマン・リソースを含めたすべてのリソースを使い目標を達成すること。これがミッションなのである。

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