特集2

編集部：	自社の人材が「レベル３」の実力を持つと認められれば、内外ともにビジネス機会も増大しそうですね。

山崎氏：	ええ。ビジネスチャンスが大きく広がると思います。例えば、現在NECでは、当社のＰＣサーバ「Express5800シリーズ」のなかで、ハードウェアの主要コンポーネントを多重化し連続稼働を可能としている高機能モデル『Express5800/ftサーバ』の取り扱いにあたり、高度な技量、知識をもった販売店・パートナーの技術者に資格を付与する「ftサーバ認定制度」を運営しています。その資格認定の条件のひとつに「ITスキル標準のITスペシャリスト：レベル３のスキル取得」をおいています。お客様は、ITのプロフェッショナルに自社のシステム運用をしてもらいたいという強い希望をお持ちです。そこで、プロだと言われる（ITSSの）レベル３以上のスキルをもっているSE、CEの方に、この資格を取得していただこうという考えです。認定を受けた方には、プレミアムな技術情報など、充実したサポート環境を提供しています。まさに、人材育成とビジネスが連動した「スキルアップした方に新しいビジネス機会が拡がる」という、販売店、ＮＥＣ双方にとって、メリットがある取組みだと思っています。

編集部：	ITSSのレベルの診断については、販売店各社にどのようなアナウンスをされていますか？

山崎氏：	レベル診断については、株式会社ネクストエデュケーションシンクが提供する「ITSSレベルチェッカー」（TM）を昨年より採用し、各社へ活用を推奨しています。「ITSSレベルチェッカー」（TM）は、自己申告方式ではなく客観テスト診断方式でITSSレベルが確認できる点がよいですね。利用した販売店も短時間で自社内のＩＴＳＳレベルが把握できると好評です。

編集部：	各社がITSSの導入に試行錯誤を繰り返している中で、非常に明快でわかりやすい取り組み方ですね。

山崎氏：	はい。より簡単にITSSに触れていくことが重要と考えます。本スローガンを提起することで、よりわかりやすいかたちでITSSにあわせた人材育成戦略のよい端緒になればと思います。

編集部：	本日はありがとうございました。

山崎　直樹氏　プロフィール

山崎　直樹（Naoki Yamasaki）
NECパートナービジネス推進本部マネージャー。大学卒業後、NECに入社し、大阪の営業拠点でコンピュータの営業活動に従事。NEC社内の人材開発を行うスタッフ部門を経て、現在の職場にて販売店支援業務を担当。パートナーリレーション推進担当として、販売店の人材育成支援をはじめ、Webを活用した情報発信、販売店会合企画といった業務を精力的にこなし、NECと販売店の関係強化に尽力中。