人間力講座

【連載「人間力講座」その6(最終回)】
「人間力」の育成は可能か

 人間力講座
執筆:ネクストエデュケーションシンク 代表取締役 斉藤 実 いま企業のリーダーに必要な能力として「人間力」が注目されています。 この「人間力」という言葉は、ビジネスシーンだけでなく政治やスポーツ、芸術など、様々な分野でも言われ、「優れたリーダー達が持っている高い人間性からなる能力」という広い意味で使われています。 ここでは、企業の経営者や役員、幹部、事業部長、部長、課長、マネージャという部下をお持ちのリーダーの方々が備えているべき「人間力」にフォーカスしてお話ししたいと思います。

次代の経営トップに必要な資質は「先見性」

「人間力」を紐解いてきた連載も、最終回です。今回は「人間力の育成」について考えてみましょう。

まずは変化の激しいVUCAの時代の、トップ経営者の意識の変化を的確に捉えた、興味深い調査からご紹介します。

大和総研の「上場企業の『第2回トップマネジメントの意識調査』結果によると、上場企業の社長が、次代の経営トップに必要と考える「これからの経営トップに求められる資質」を問う質問では、「先見性」が1位で、「戦略的思考」「リーダーシップ」「環境変化対応」「経営理念・ビジョンの訴求」と続いています。(出典:大和総研【『第2回 企業価値創造に関するトップマネジメントの意識調査』より】2016年3月発表)

この調査から見えてくることは、VUCAと言われる不確実な世界の経済変化にともない、これからの企業はグローバル化やDXビジネス変革を意識した組織変革と、その変化の波を乗り越えていける次世代経営者や、人事戦略を検討せざるを得ない時代となっており、また次代の経営トップには、従来の経営トップの資質として定番だった「経営理念・ビジョンの訴求」の項目を抑えて、将来を見通せる「先見性」、「戦略的思考」(コンセプチュアルスキル系)や「環境変化対応」などが最も必要な時代となったということです。

「人間力」(コンピテンシーセット)は定量的に可視化でき、育成ができる

なお、右のグラフは大手企業のリーダー層、管理職層を選抜し、弊社「本郷人間塾™」の「『人間力』育成研修」を、一年間実施して、その前後に「人間力診断™」(総合コンピテンシー診断)を研修効果測定として実施した際の、各コンピテンシー項目の成長率を定量的に表したものです(一部を抜粋)。

1年間の育成研修により大きく伸びた「コンピテンシー」は、1位「変革革新(イノベーション)」(+7%)、2位「価値創造」(+6%)、3位「将来予測(先見性)」(+4%)・「プロジェクト・マネジメント」(+4%)の順となっています。

「人間力」(コンピテンシー)の育成には本人が腑に落ちて意識変容が起き、外からも行動変容が見えるようになるまで、人にもよりますが一般的に半年から1年ぐらい時間がかかります。ですが、このようにコンピテンシー毎の成長率はデジタル・データで定量的に可視化ができ、冒頭の大和総研の調査でも明らかなように、経営リーダー・トップマネジメント層に必要な次世代リーダーのコンセプチュアルスキル系の人財育成教育も可能であることがわかります。

「事業継承」や組織の次世代経営幹部の戦略的な選抜と育成

企業経営者の重大な課題「事業承継」で、「誰を次代の後継者として選ぶのか?」の問いには、企業存続にかかわる大きなリスクを伴うが故に、多くの経営トップが慎重に考え、また社内の誰にも相談できず一人で悩まれているのが実情です。

その際に、候補となる経営幹部の方々には「人間力(総合コンピテンシー)」による評価が、選抜の重要な鍵(キーポイント)となりますから、科学的なDX(デジタル)手法での、「客観的」かつ「多面的」な能力の可視化を行い、前述の【人間力育成研修】のように、客観的なデータを見比べながらじっくり選抜し、必要となる経営者としての知識・スキル・コンピテンシー、人間力などの育成を図るのが、失敗のない、エビデンスを残せる選抜の方策となります。

以下はその進め方の一例です。

「人間力診断™」の活用事例の紹介

結びとして、これからのDX時代の企業に、組織変革とDXビジネス変革が迫られる時代に、組織における人財の様々な課題に対して、経営視点からDX(デジタル)手法で多目的な分析・活用が可能となる「人間力診断™(総合コンピテンシー診断)」をご紹介します。組織開発・組織変革のためにも、経営者・人事部の人財マネジメントツールとして、効果的な活用が期待できます。(適性診断等と組み合わせ、多面的に実施する企業事例も下記の例のように多数あります。)

●人材育成・研修 コーチング/社員自己理解/研修効果測定/ヒューマンスキル・コンセプチュアルスキル育成
●グローバル人財の採用・選抜・育成
●OJT活用・部下把握・指導ツールとして
●人事活用 昇進、昇格時のコンピテンシーセット確認ツール/人事システムとのデータ連携/組織構築/チーミング/組織分析
●リーダー・マネージャ・幹部人財の選抜・育成/タレントマネジメントシステム連携/ハイパフォーマー分析・選抜・育成
●企業の経営視点からの全社の組織分析、人財ポートフォリオ可視化、他社比較 など。

※DX(デジタル)手法で「人間力」の科学的・総合的な可視化が可能な「人間力診断™」の詳細はこちらをご参照ください。

著者紹介

斉藤 実 (さいとう みのる)

株式会社ネクストエデュケーションシンク 代表取締役

哲学教育系雑誌編集長を経て、アスキー入社。PC技術マニュアル編集長、教育メディア編集長を経て、科学的な人財育成・DX手法の人財アセスメント開発会社のネクストエデュケーションシンクを起業し、代表取締役。

「本郷人間塾™」理事長。日本イノベーション融合学会専務理事。ITSS認定コンサルタント/能力診断開発コンサルタント/人財育成コンサルタント/認定診断分析マスターアセッサー

 

<ご参考動画>
  

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